セニアカー・シニアカーの日常点検の手引

スズキ株式会社が自社ホームページにて、

「スズキセニアカー日常点検の手引き」というマニュアルを掲載しています。

スズキが自社製品のシニアカーに向けて掲載してくれていますが、
これは、全てのハンドル付き電動車いす、いわゆるシニアカーで役立ちます。
※スズキ車製向けなので、一部操作方法が違います。

シニアカーの事故なども多くなっています。
他との接触によるもの以外では、
ご自身が乗られる、もしくはご家族お知り合いが乗られるシニアカー自体の不具合などを日常的に点検チェックしていただくことで、少しでもそういった事故・トラブルが少なくなりますよう、点検のほど、宜しくお願いいたします。

 

全17項目における日常点検のポイントを注意点とあわせて解説いたします。

1,はじめに

まずは、シニアカー全体のチェックです。
ぐるりと一周りしながら、上から横から本体を見てください。
気が付かないところで、車体にヒビが入っていたり、車体の下になにかひっついたりしていませんか?

2,ハンドルの左右操作確認

日頃の運転では、左右めいいっぱいハンドルを傾けることがないかもしれません。
きちんと左右スムーズにハンドルが動くか確認してください。
上下斜めに動いたりしていませんか?
ゆるみやガタツキはありませんか?

3,クラッチハンドルの操作確認

※スズキセニアカーと他シニアカーでは場所や動作等が違う場合があります。
スズキセニアカーは、椅子後ろに、クラッチハンドルというものがついています。
日常的にはあまり使うことがありませんが、このクラッチハンドルを握ると車体を手押しで動かせます。
万が一、シニアカーが止まってしまった場合、周りの人にここを握りながらだと車体が動かせることを伝えて動かしてもらいましょう。
クラッチハンドルを握りながら、車体を動かしてみて、問題なく動くかどうか、なにか違和感がないかどうか、ご自身で動かすのが難しい場合にはご家族などに動かしてもらってチェックしましょう。

4,アクセルレバーと握り込み緊急停止機能の操作確認

※スズキセニアカーと他シニアカーでは場所や動作等が違う場合があります。
実際に車体に乗り、アクセルレバーの動作確認をします。
走行しますか?手を話すとレバーが戻って車体が停止しますか?
アクセルレバーを強く握った時、緊急停止しますか?
いずれも低速で点検確認してください。

5,前後切り替えスイッチん操作確認

※スズキセニアカーと他シニアカーでは場所や動作等が違う場合があります。
実際に車体に乗り、前後切り替えスイッチを切り替えてアクセル操作し動作確認します。
切り替えた方向へ進みますか?
特に後進時には、警告ブザーや案内音声がなっていますか?
いずれも低速で点検確認してください。

6,最高速度設定ノブの操作確認

※スズキセニアカーと他シニアカーでは場所や動作等が違う場合があります。
ノブを回すことで最高速度が変わります。
チェックしづらいですが、実際に走行して速度が変わるかどうか確認します。

7,手動ブレーキの操作確認

※スズキセニアカーと他シニアカーでは場所や動作等が違う場合があります。
走行時、手押し時に、ブレーキレバーを操作して車体が停止しますか?
アクセルレバーを押して低速運転中にブレーキレバーを握った時止まりますか?

8,電磁ブレーキの作動確認

車体が停止した状態で車体を動かそうとした際に、動かないかどうか確認します。

9,バッテリー残量表示の確認

※スズキセニアカーと他シニアカーでは場所や動作等が違う場合があります。
非常に重要なことです。
どこかへ行った帰りにバッテリーが無くなって立ち往生。ということもあります。
十分に充電を行う。日常の行動範囲でも余裕を持ったバッテリー残量に気をつけましょう。
バッテリー表示ランプが点灯しますか?
乗車前であれば、残帳は十分ですか?

10,充電状態の確認

※スズキセニアカーと他シニアカーでは場所や動作等が違う場合があります。
充電中に充電ランプがきちんとついていますか?
コードが外れていたり、何かしらのトラブルで充電できていないかもしれません。

11,警告ホーン、ランプ類、反射板の確認

実際に動作してみて確認してください。
警告ホーンが鳴りますか?
左右のウインカーランプは点滅しますか?
ヘッドライトは点灯しますか?

点滅LEDや後方点滅LEDは点滅しますか?
※スズキセニアカーと他シニアカーでは場所や動作等が違う場合があります。

それぞれのランプ部分が割れていて雨水など入っていませんか?

12,バックミラーの調整

バックミラーで後方が確認できますか?
バックミラーが下がってきていて、動作に支障をきたしていませんか?

13,タイヤ、ホィールの確認

シニアカーの場合、パンクのないタイヤがほとんどですが、
タイヤの損傷はないでしょうか?
タイヤの溝はきちんとありますか?
タイヤに何か異物が刺さっていないでしょうか?
ホィール部分が割れていたりしませんか?
タイヤ、ホィール部分になにか挟まっていませんか?

14,補助輪(転倒防止装置)の確認

※スズキセニアカーと他シニアカーでは場所や動作等が違う場合があります。
一部の機種では、転倒防止装置がついています。
手動ブレーキをかけて車体を固定した状態で、転倒防止装置が動作するか確認します。

15,タイヤ内側の異物確認

13で外側を見ましたが、屈んで内側も確認してみます。
何か異物が挟まっていたり、巻き付いたりしていないですか?

16,車体下部の確認

タイヤ内側のチェックとともに、本体の下もチェックしましょう。
何も挟まっていないですか?
オイル漏れなどしていませんか?
もっとよく見れる場合、サビがあるかないか、
どこか損傷していないかどうか、ボルトなどが外れていないかどうかチェックしましょう。
ただ、利用者がチェックすることは難しいと思いますので、
ご家族などに頼んでチェックしてみてください。

17,走行中に異常な音や動きがあったら

実際に低速などで走行してみて、いつもと違う音がしませんか?
アクセルやブレーキなどの操作時に、いつもと同じ動作になっていますか?
急に発信したり止まったり、走り出しが遅かったりなど、
いつもと違う場合には点検等を受けましょう。

 

17項目をざっと解説しました。
日常的に、乗る前には毎日行うのが理想です。
難しい場合には、不定期に販売店やお近くの修理店などで点検整備を受けることも必要です。

ぜひ安全な運転の前に、安全な車体で楽しいシニアカーライフをお過ごしください。

実際の写真入り説明は、スズキのホームページからご覧になれます。
https://www.suzuki.co.jp/welfare/terms/home/pdf/guidance_inspection.pdf